清水の桜(しょうずのさくら)
海津のまちはずれの墓地の中に一本大きくそびえ、樹齢300年以上といわれる巨桜「清水の桜」は、アズマヒガンザクラと呼ばれる種類の桜で、高さ16メートル、幹の周囲6.4メートルの滋賀県自然記念物にも指定されている県下最大級の桜です。
この桜がこの地に根付いたころ、桜の前には北国北陸からの物資を京や大阪に運ぶ「七里半越」と呼ばれる山越えの道が通っており、数多くの荷駄や人々が海津から追坂峠道を通って、敦賀津へ出るこの七里半越で目的地へ向かっていったと思われます。のちにこの桜が成長するにつれ海津の街も姿を変え、当時の隆盛を偲ぶ物も減っていきましたが、この桜は人々の暮らしと海津の街の変化を見守りながら、現在でも四月の上旬にはその美しい姿で私たちを楽しませてくれます。
また、この桜は水上勉の小説『櫻守』でその題材とされたことや、その昔加賀藩主前田侯が上洛の折、その美しさに見とれ何度も振り返り眺めたことから「見返りの桜」ともいわれており、春にはこの桜を目当てに多くの人々が訪れます。
アクセス
- 【見頃】4月上旬
- 【場所】高島市マキノ町海津
- 【交通】JR湖西線マキノ駅からマキノ高原線バスで「海津大崎口」下車、徒歩15分。
問い合わせ
公益社団法人びわ湖高島観光協会:0740(33)7101
更新日:2023年03月31日