災害時に全国から駆けつける「緊急消防援助隊」
緊急消防援助隊とは
普段は、高島市で発生したあらゆる災害から、市民の生命・身体・財産を守ることを任務とする「消防士」…
しかし、大規模災害時や特殊災害が発生した場合は、被災地の消防機関では対処できないことがあります。
そんなとき、被災地からの要請を受け、各都道府県の消防本部や航空隊が、空から陸から応援に駆け付けます。
この応援部隊が、「緊急消防援助隊」です。
緊急消防援助隊の参集(平成23年・東日本大震災)
緊急消防援助隊制度の経緯
平成7年(1995年)1月17日に発生した阪神・淡路大震災では、全国規模での災害派遣制度がない中、全国各地から消防応援が実施されました。
当時の教訓から、国内で発生した地震等の大規模災害時における人命救助等をより効果的かつ迅速に実施できるよう、全国の消防機関相互による援助体制を構築するため、同年6月に「緊急消防援助隊」が設立されました。
緊急消防援助隊ロゴマーク
救助活動で用いる基本ツールのカラビナがモチーフとされ、緊急消防援助隊として全国の消防本部から出動する隊員同士が、固く結束し、困難な場面に立ち向かう力強さを表現しています。
出動までの流れ
緊急消防援助隊の出動には2つのパターンがあります。
- 被災地の市町村からの要請
被災地の市町村長が都道府県知事を通じて消防庁長官へ応援要請すると、消防庁長官は、他の都道府県知事へ出動を要請します。 - 消防庁長官による要請
被災地からの応援要請を待っているうちに被害が大きくなる可能性があるときや、通信が途絶えて混乱しているなどの理由で被災地から要請が届かないと判断される場合、消防庁長官は自らの判断で都道府県知事へ出動の要請ができます。
登録隊数
- 全国の緊急消防援助隊登録状況(令和6年4月1日現在)
登録隊数…6,661隊
- 高島市消防本部の緊急消防援助隊登録状況(令和6年4月1日現在)
小隊等 | 登録車種 | 車両名 | 人員 |
---|---|---|---|
消火小隊 | ポンプ車 | ポンプ12(北部消防署車両) | 4人 |
消火小隊 | ポンプ車 | ポンプ22(南部消防署車両) | 4人 |
救急小隊 | 救急車 | 救急41(マキノ救急分遣所車両) | 3人 |
後方支援小隊 | 拠点機能形成車 | 拠点機能形成車(消防本部車両) | 2人 |
ポンプ12(北部消防署車両)
ポンプ22(南部消防署車両)
救急41(マキノ救急分遣所車両)
拠点機能形成車(消防本部車両)
高島市消防本部の緊急消防援助隊出動実績
発生年 | 災害名 | 活動期間 | 出動隊・出動人員 |
---|---|---|---|
平成16年 | 平成16年台風第23号 兵庫県豊岡市水害 |
10月21日~10月22日 【2日間】 |
救助隊1隊 |
平成19年 | 能登半島地震 | 3月25日~3月26日 【2日間】 |
消火隊1隊 |
平成23年 | 東日本大震災 |
3月11日~4月1日 |
消火隊4隊 |
平成30年 | 平成30年7月豪雨 | 7月6日~7月12日 【6日間】 第2次隊まで派遣 |
消火隊1隊 |
令和6年 | 令和6年能登半島地震 |
1月1日~1月10日 |
消火隊3隊 後方支援隊3隊 延べ6隊18人 |
緊急消防援助隊設立以前は、平成7年1月17日に発生しました「阪神・淡路大震災」にも派遣しています。
緊急消防援助隊PR動画
収録内容:大規模災害時の人命救助映像や緊急消防援助隊特殊車両等の紹介
(再生時間:17分27秒)(ナレーション:照英氏)
どこでも起こりうる大規模災害は時に生命、財産を無情にも奪っていきますが、その緊迫した人命救助活動の中で消防士たちは何を感じ活動しているのか、大規模災害時の映像や訓練映像を交え、消防の活動を詳しく解説しています。
人々の災害時の記憶や教訓が風化しないよう、防災意識の啓発資料としても活用できます。
(再生時間:3分00秒)
過去大規模災害時等における緊急消防援助隊の活動映像と消防職員のインタビュー等を臨場感を交えて紹介しています。
動画掲載場所
総務省消防庁ホームページ(「緊急消防援助隊ALL」ページ)
全国各地から駆け付ける「緊急消防援助隊」(第6回緊急消防援助隊全国合同訓練(YouTube配信))
更新日:2024年04月01日