定例会見(令和7年5月26日)

更新日:2025年05月26日

日時:令和7年5月26日(月曜日) 午後3時30分~
場所:高島市役所 新館3階 会議室7
 

皆様お疲れ様でございます。本日は大変お忙しい中、貴重なお時間をいただきまして、誠にありがとうございます。それでは所感を述べさせていただきたいと思います。

本日の記者会見でございますが、メインは令和7年6月補正予算の概要についてでございます。これは補正予算といいましても、政策予算が中心になっておりますので、この補正予算を持って実質令和7年度の当初予算といった位置づけになります。この補正予算で令和7年度全体の予算を明らかにさせていただくということで提案をさせていただきます。もう一点は、三十三間山風力発電事業の中止を求める要請書を提出したという件、この2点について本日はご説明申し上げます。

令和7年度6月補正予算について

まず1点目の令和7年6月補正予算について説明をさせていただきます。313億4000万円が、前回3月議会で議決をしていただきました骨格予算です。これに今回の補正額ということで、14億6700万円を追加させていただきまして、実質令和7年度の全体予算で約328億円になりました。昨年度は合併特例債を活用したということで、かなり大きな予算規模で約340億円となりました。それから比べると約11億円減額となっておりますが、これでも予算規模が大きくなっており、予算の適正規模をまだ上回ってるという状態です。この主な内訳ですが、基本的には昨年度からの継続事業が主になっております。それをもう一度見直して、今年度も継続するという判断をしたものが、メインとなっております。非常に予算が厳しい中で、それ以外の新規事業については、緊急性の高いものを中心に盛り込んだといった考え方になっております。

今回盛り込んだ新たな事業としましては、公共交通対策事業ということで、高島市は既にバス、タクシーなどの公共交通がありますが、まだまだ不十分でありますので、新たな交通システムを考えていきたいと思っております。そのために、公共交通以外の民間でありますとか、市民によります運行状況の現状を調査し、把握分析するという調査を入れさせていただきます。まずは公共交通以外の地域交通の現状をしっかりと調査し、その上で新たなシステムを築いていきたいということで、予算を計上しました。農業関係におきますと新規就農者を確保することが大きな課題となっておりますので、県の政策を使って、新規就農者の誘致環境整備事業ということで、新規就農者の誘致環境を整備していくという事業を新たに始めておりますし、 有機農業推進事業ということで、農業の付加価値をつける上で環境保全型の農業を推進する一つとして、有機農業を推進し、次年度以降、オーガニックビレッジ宣言を目指して、新たに取り組んでいきたいということでございます。もう一つは、ニホンザルの被害が非常にひどく、住民の方々からの声もあり、緊急性が高いということで、出現している群れの調査を始めたいと思っております。さらには、堀川・オオカミの河川整備事業であったり、発酵のまちづくり推進事業ということで、高島市として発酵のまちづくりを進めていくための事業を始めております。そして最後は琵琶湖岸松並木保全事業ということで、特に今津町の高島市が誇る松並木が、松くい虫によって急激に枯れ始めており、緊急性も高いということで、枯れ松の処理と、松並木への樹幹注入という予防対策を新たに計上しております。こういった事業を中心に新規事業として盛り込みまして、予算を計上しております。

三十三間山風力発電事業に係る中止要請について

次に、三十三間山の風力発電事業の中止を求める要請書の提出ということで、概要について簡単にご説明をさせていただきます。三十三間山で行われる予定の風力発電事業が、 滋賀県今津町と福井県若狭町の県境周辺に計画されております。 まだ事業は始まっておりませんが、環境アセスメント調査をされている最中であると聞いております。まだ環境アセスメント調査の結果は出ておりませんが、早期に市としての意思を示して事業者に求めていくということで、このタイミングで事業中止の要請書を提出したものでございます。

内容については、事業者様に向けまして、市長名で中止を求める要請書を文書で既に提出いたしました。事業中止を要請する理由はたくさんございます。この三十三間山の森林の観光資源を守っていくというのが、主体的な考え方でございます。 この三十三間山周辺については、高島市にとって貴重なブナ林がございまして、豊かな自然環境があり、森林資源を保全する上で、やはりこの三十三間山のブナ林を開発するということについては、風力発電であろうがなかろうが、高島市としての損失が大きいこと。もう一点は観光資源の可能性があるということです。当該場所は、三方五湖が一望できるという市内では珍しい展望、トレッキングが楽しめるコースとなっておりまして、今後高島市として、隣接であります若狭町様と連携をして、観光振興を進めていくにあたりましては、こういった山や森林を生かすことが非常に大事ですので、この三十三間山は、観光資源として大きな可能性があると思っておりますので、風力発電の開発は望ましくないということでございます。この2点が大きな理由ですけれども、その森林資源の保全ということでやはりこの豊かな自然環境があるということで、今はイヌワシ、クマタカ、コウモリなどの希少野生動植物の保全についても言及いたしております。

所感が少し長くなりましたけれどもよろしくお願いします。